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奈良絵本 |

室町時代後期から江戸中期にかけて製作された,彩色された挿し絵の入った手書きの写本.題材には御伽草子を中心とした古典文学が書写されている.
奈良絵本という名称は,明治時代にこれらの絵本が奈良で作られたという推測で付けられたものである.現在は「奈良絵本・絵巻」と呼ばれることもある.形には縦型と横型があり,それぞれ特大型,大型,半紙型という形に分類される.
古典文学の研究対象としての奈良絵本は,研究自体は比較的古くから行われていたが,奈良絵本よりも古い写本が存在するため過去には重要視されていなかった.研究対象となる場合も本文のみであり,挿し絵を含めた資料としての奈良絵本の研究は行われてこなかった.
奈良絵本に関する研究は,江戸時代には「絵入古写本」というような名称で随筆などで扱われている.総合的な奈良絵本に関する研究は1935 年に堀田葦男「奈良絵本の研究」によってはじめて行われた.1978 年に行われた奈良絵本国際研究会議により,海外所蔵の奈良絵本が紹介され,その目録が製作される.初期の研究では,挿絵と物語が一体となっている奈良絵本が研究対象となり,絵と本文との関わりを中心に論じられた.その後,挿絵と物語本文が分離した奈良絵本が紹介されるとともに物語を中心として論じられるようになった.近年は絵を含めた資料として奈良絵本を捉え,研究が進められている.
また,最近ではデジタルアーカイブの浸透により,各所蔵機関でデジタル画像として奈良絵本を公開している.またそれを研究に利用しようとする試みも行われている.同じ題名でも内容の異なる異本の研究や挿し絵を含めた奈良絵本の研究において,デジタル資料は,資料の基礎的な調査や後からの利用を可能にし,研究を進めやすくするものになると言われている.筆跡鑑定などでも,コンピュータの利用により校合が容易となっている.
関連URLは青山大学の奈良絵本を公開しているサイト.その他にも,慶應義塾大学,京都大学電子図書館,國學院大學図書館のホームページなどでも全てのページをデジタル画像として配信している.
http://www.agulin.aoyama.ac.jp/img/...
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アート03.3.23更新
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