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アヌ・トゥオミネン「森の住人展」 |

すきな作家の展示に行くときって、どきどきします。
期待と、すこしの不安と、よろこびと。
そういうものが、胸の中で互い違いに交錯して、舞い上がってしまうのです。
不安というのがすこし変かもしれないけれど、これもつきもの。
だって、ものをつくるということは、常に変化して行くということですから。
その作家が、今までの作風を、一生保つかなんて分からない。受け取る側の私たちも毎日変化しているから、今までと同じものに感動を覚えるかは分からない。
直接作品と相見えるということは、絶えず変化する心というものと向き合うことでもあるのです。
アヌ・トゥオミネンの今回の展示のテーマは「森の住人」。ギャラリーに入った途端、抱えていた不安はどこへやら。とってもすてきで、感激しました。
何かものをつくる時、色や形や、その作品を完成させたテクニックに目がいくことも多いのですが、その作家の「観察力」に気がついたとき、一番圧倒されます。
手袋に目をつけただけの、動物。
拾った枝にちょこんと止まる、紙製のふくろう。
ブラシの毛の茂みから飛び出してくる、ミニチュアの鹿。
自然のものと、プラスチックや金属のものとが、彼女の観察によって融合し、ひとつの森を形成します。
ともすればゴミのようなものに、価値を見いだすその視線。チャーミングで遊び心に満ちた、真摯な視線。
ギャラリーに足を運ばなくても、ほんとうはもっと身近で、こういうチャーミングな出来事が起きているのだと思います。展示会では見逃すまいと目を凝らすのに、日常生活では閉じがちになる、私の観察眼。
もっとセンシティブにいかなきゃあ!
※写真の大きい方は前回の作品集「みずたま」。小さい方は今回の作品集「thinkables」。前者はギャラリーで、後者は恵比寿のリムアートで購入。
※文章は自分のブログから抜粋しました。
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美術08.4.30更新
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