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刑務所のリタ・ヘイワース / S・キング |

春になると読みたくなる本といえば、私の場合はこれ。
S・キングの短編集「ゴールデン・ボーイ 恐怖の季節/春夏篇」に収録されている「刑務所のリタ・ヘイワース」だ。実はこのお話、映画「ショーシャンクの空に」の原作でもある。
記憶ちがいでなければ物語は、アメリカの田舎道をのんびりと歩く、ひとりの男から始まる。
季節はもちろん、春。
男の名前はレッド。
数十年服役していたショーシャンク刑務所から数ヶ月前に出所した。
刑務所にいた頃、彼は持ち前の才覚でもって「調達屋」として囚人・看守たちから重宝されていた。
「リタ・ヘイワースのポスターを手に入れてくれないか?」
アンディ・デュフレーンは、彼の客のひとりだった。
元銀行家で、殺人罪により終身刑となったアンディには、刑務所にくるようなゴロツキにはない何かがあった。
事実、アンディは銀行家時代の経験を生かし、刑務所内で私設フィナンシャルプランナーとなり、看守や悪徳所長から一目置かれるようになる。
アンディは、しかし、えらぶることもなく、刑務所内に図書室を作ったり・・・と刑務所の環境改善に務めた。
が、ある日、アンディの殺人罪が実は冤罪であることを立証する、有力な証人が現れたことから、平和な凪状態だった刑務所内が一変する。
それから数年後、レッドは出所して、田舎道を歩いている。
刑務所でレッドはアンディといろんな話をしたのだけど、その中に出てきた、ここにあるという黒曜石の目印を探しにきたのだ・・・。
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この小説を読んでから、希望という言葉に触れるたびに登場したいろんな場面、エピソードが頭に浮かびます。
たとえば、晴れた日に使役の後で飲んだビールとか、アンディが作った小さな水晶の像を、狭い監獄の窓辺で陽に透かして見る場面。
刑務所のルールに飼い慣らされてしまえば、安全だし平和なのだけど、アンディは何にも服従せずにコツコツと秘密を貯金したのであった(笑)。
その秘密の満期、払い戻しの場面は素敵としかいいようがなく、出所したレッドが見慣れない外の世界に怯え、また刑務所に戻ろうとしては、自由を求めたアンディを思い出し我慢するところも、友を尊重していて、好きだ。
少し希望が見えてきたと思ったらドン底に落とすS・キングにハラハラさせられながら、物語は後半、胸のすくような展開に持ち込まれ、
…次(1/2p)
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書籍08.3.30更新
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