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サッカーという至福 |

日本経済新聞運動部記者であり、各サッカー専門誌への寄稿でもお馴染みの武智幸徳氏が1997年に書き下ろしたサッカー書が、W杯を前に文庫化されました。
この人の文章の特徴は、サッカーの持つ「色気」を柔らかい言葉で描くのに長けていること。そして、現代日本に耐えて久しい「優雅」な表現があることです。とは言えけっして識者気取りではなく、さらっとした手触りの筆致なので嫌味がない。それでいて闇雲にフェアプレーを礼賛したりしない。サッカーのずるい所、汚い所を理解したうえで、そういったお世辞にも綺麗とは言えない事象の上に成り立つ、サッカーの美しさを好いておられるんだなぁ…と思うのです。
特にイタリア代表のサッカーについて言及している「観劇風アズーリ鑑賞術」という一文をご覧下さい。イタリア人でもここまで語れる人って少ないんじゃないかと思うぐらい、ワクワクする文章です。ニック・ホーンビィ『ぼくのプレミア・ライフ』(新潮文庫)もそうですが、これを読んだらスタジアムに行ってサッカーを見て、ゴールシーンにウギャー!と叫びたくなる、そんなサッカー馬鹿の衝動を巧みにつついてくれる、愛すべき一冊。
そんな武智氏や吉田誠一氏(こちらも専門誌に寄稿しておられます。武智さんとはまた違った、質実剛健という言葉が似合うさっぱりした文章をお書きです)の取材記事をサッカーの試合毎に読める日本経済新聞…取ってて良かった(笑)。おとうさん有難う(笑)。
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書籍02.5.16更新
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