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けこの日記
07.10.25
Beauty

さてそれで。フライングしてまで何を観に行ったかと言うと、片岡孝太郎と片岡愛之助が主役を務め仁左衛門さんやら串田和美さんも登場する、村歌舞伎を題材にした『Beauty』。題字も、仁左衛門さん。アルファベット(てか横書き)ってところもあって、ちょっと微妙?(ここに載ってる)
村歌舞伎を題材にしたというところでもう少し保存と復興への尽力について描かれていると思ってたのが、戦争が登場した時点で有無を言わせずウェイトはそちらへ。村中を巻き込むささやかな娯楽が奪われていくさまとのコントラストは確かに悲しみを身近にさせるけど、正直に言うとちょっと韓流ドラマみたいだなあとも。世を忍ぶ姿の愛之助さんがヨン様そっくりに見えたからというのも大きいかもしれないが…
話的にはまあそんなこんなあるものの、伊那路の美しさと松嶋屋さんの演技は観ていて心地よい。かなり、通常のシーンにも歌舞伎の所作や台詞回しがにじみ出て、意外にそれが厭味ではないし、むしろ表現力を増しているところもある。孝太郎さんの役が年老いて最後の舞台を踏む箇所は、白塗りの顔に特に皺を刻むようなメイクもせずに舞っているのだけれど、歌舞伎の老人の所作だけで十二分にそれが伝わる。ただ衰退した体躯だけを表現するだけでなく、その上で舞台との別れに渾身の魂を注ぎ込む清々しい芝居がさすが。
まあ、でもやっぱり戦争の話だったかな。平日の午前中ということも題材もあってか、その時代を経験したと思しき世代の方も多くみられて、場内はすすり泣く声でいっぱいだった。そういう人たちと並んで観ていると、涙を流すのはその人たちの権利というか、何も知らない私なんかが泣いてたらむしろ申し訳ないような気さえした。
『Beauty』公式Blog
作品紹介
今年の東京国際映画祭はこの他に、友達のおかげで舞台挨拶の日に上席に招待いただき(招待されたのは私じゃないが)、『真・女立喰師列伝』を。1作目とは全く異なる内容。5人の監督によるオムニバスだけど、それぞれの若手監督の課題が浮き彫りになったような仕上がりとも思う。個人的に、なぜか実写を観て押井さんの株が上がった。ひし美ゆり子ってウルトラセブンのアンナ隊員のことだったのか、と後から知る。といってセブンも観たことないのだが。
ノーマークだったけど、湯浅弘章監督はバランス感覚がとてもいい人という印象。編集がうまいのかも。
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